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『蜂女の恐怖』(1959)『蜘蛛男の恐怖』(1960)(ネタバレ)
(1960年代のマーベルコミックを理解するために50~60年代の怪奇映画を観る部)
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『蜂女の恐怖』(原題:The Wasp Woman)(1959)
大手化粧品会社のオーナーかつ広告塔であるジャニス・スターリンが、会社の業績を立て直すために科学者ジントロップ博士によるススメバチを利用した若返り医療に手を出すも、恐ろしい副作用の餌食となってしまうボディホラー映画
B級映画の帝王ロジャー・コーマン監督が2週間足らずで制作したらしい
(『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(1960)は2日で制作していると考えるとまだ手が掛かっている)
この時代の映画にしては冗長な部分が少なく観やすいです。引き換えとしてfunnyな部分もあまりない
ススメバチのロイヤルゼリーから若返り薬を生成したジントロップ博士が良識のある科学者であれば、蜂女になってしまうジャニスも周囲からのプレッシャーと会社の業績悪化への焦燥から若返り薬に手を出してしまう哀れな女性として描かれている
登場人物に露骨な悪人がいないのでストレスなく観られるかと思いきや、ジントロップ博士が交通事故によって記憶障害を起こし、ジャニスが副作用について博士に相談できない状況が続くという展開はおお…もう…
あとこの手の映画にしては珍しくジャニスが昼は普通の姿で働き夜だけ蜂女になる『ジキル博士とハイド氏』型だったのが面白かったです(コーマンが特殊メイクにかかる時間や手間をケチっただけだと思うけど)
この映画が本家ジキル博士のように自身の二面性への葛藤や内に抱える暴虐な性格への自覚と依存を掘り下げていたら良作になっていただろうと思います。というかそれ『サブスタンス』だね
『蜂女の恐怖』も『サブスタンス』も源流を辿ると『ジキル博士とハイド氏』に行きつきそう
ジントロップ博士による対照実験で、同い年の犬2頭のうち若返り薬を投薬された犬だけ子犬に戻っているシーンがあるんですが、サイズが違いすぎてはじめ違う犬種の大型犬と小型犬の犬を並べてるのかと思いました。
調べたらどちらもドーベルマンらしいのですが成犬と子犬でこんなに違うんだ
そのあとジャニスの目の前でモルモットを用いて実験したときも同じような対比が見られるのですが、成モルモットと仔モルモットも別次元でサイズが違うという知見を得ました。成モルモットって鼠にしてはデカすぎる
---
『蜘蛛男の恐怖』(原題:Horrors of Spider Island)(1960)
エクスプロイテーション/セクスプロイテーション映画で成功を収めたウルフ・C・ハートウィグ製作の西ドイツ映画
主人公はナイトクラブのマネージャーであるゲイリーとそのアシスタントのジョージアの二人(ということにしておきましよう)。
主人公二人とダンサーの女性たちは、飛行機でNYからシンガポールへ向かっていた途中で機体が墜落し、救命筏で漂流し小さな無人島にたどり着く。
意気揚々と島の探索をはじめた主人公たちだったが、キャビンで蜘蛛の巣にかかった男の死体を発見し…という低予算xSFxホラーxソフトポルノの闇鍋映画
エクスプロイテーション作品らしくホラー部分は短いうえにとってもチープで、かつ女性が生脚を見せたり全裸で浅瀬を泳いだりキャットファイトするソフトポルノシーンは過剰にある
ただいい意味でもサービス精神が旺盛で、ゲイリーとジョージアの愛、作中後半に無人島を偶然訪ねたジョーと女性ダンサーの一員グラディスの恋、女同士/男同士の友情、蜘蛛男になってしまったゲイリーの哀れを誘う最期…などのフックも豊富にあり、楽しもうと思えばちゃんと楽しめる一本です
諸悪の根源であるウランで巨大化した蜘蛛の造形が良いですね。爛々とした黒目と噛み合わせの悪い牙と筋張った脚、蜘蛛が好きな私でもゾワゾワしました
特に3本ある牙が不正咬合になってるのがかなり嫌なんですが、蜘蛛に噛まれたゲイリーまで同じような歯並びになったのは悲しくて泣いちゃった
あの牙さえなければ可愛いのに
大きな蜘蛛の巣にグリーン教授の遺体が吊られている有名(?)なシーンはちゃんと怖かったです
蜘蛛の巣がロープだとか手首しか引っかかってないとかネットでは多数突っ込まれてるけど、人の死体が空中にぶら下がってるという状況、それも人間を獲物にするほどの巨大な蜘蛛の存在を予期させる大きさの蜘蛛の巣に吊られている状況はふつうに考えて怖い
犬に蜘蛛の着ぐるみを着せる海外のドッキリ動画も怖いし、巨大な蜘蛛や虫には人間の根源的な恐怖心を煽る何かがある
蜘蛛男になったゲイリーの顔が暗闇に浮かび上がるシーンもジャンプスケアとしてふつうに怖いです
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Feb 03,2026
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(1960年代のマーベルコミックを理解するために50~60年代の怪奇映画を観る部)
『蜂女の恐怖』(原題:The Wasp Woman)(1959)
大手化粧品会社のオーナーかつ広告塔であるジャニス・スターリンが、会社の業績を立て直すために科学者ジントロップ博士によるススメバチを利用した若返り医療に手を出すも、恐ろしい副作用の餌食となってしまうボディホラー映画
B級映画の帝王ロジャー・コーマン監督が2週間足らずで制作したらしい
(『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(1960)は2日で制作していると考えるとまだ手が掛かっている)
この時代の映画にしては冗長な部分が少なく観やすいです。引き換えとしてfunnyな部分もあまりない
ススメバチのロイヤルゼリーから若返り薬を生成したジントロップ博士が良識のある科学者であれば、蜂女になってしまうジャニスも周囲からのプレッシャーと会社の業績悪化への焦燥から若返り薬に手を出してしまう哀れな女性として描かれている
登場人物に露骨な悪人がいないのでストレスなく観られるかと思いきや、ジントロップ博士が交通事故によって記憶障害を起こし、ジャニスが副作用について博士に相談できない状況が続くという展開はおお…もう…
あとこの手の映画にしては珍しくジャニスが昼は普通の姿で働き夜だけ蜂女になる『ジキル博士とハイド氏』型だったのが面白かったです(コーマンが特殊メイクにかかる時間や手間をケチっただけだと思うけど)
この映画が本家ジキル博士のように自身の二面性への葛藤や内に抱える暴虐な性格への自覚と依存を掘り下げていたら良作になっていただろうと思います。というかそれ『サブスタンス』だね
『蜂女の恐怖』も『サブスタンス』も源流を辿ると『ジキル博士とハイド氏』に行きつきそう
ジントロップ博士による対照実験で、同い年の犬2頭のうち若返り薬を投薬された犬だけ子犬に戻っているシーンがあるんですが、サイズが違いすぎてはじめ違う犬種の大型犬と小型犬の犬を並べてるのかと思いました。
調べたらどちらもドーベルマンらしいのですが成犬と子犬でこんなに違うんだ
そのあとジャニスの目の前でモルモットを用いて実験したときも同じような対比が見られるのですが、成モルモットと仔モルモットも別次元でサイズが違うという知見を得ました。成モルモットって鼠にしてはデカすぎる
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『蜘蛛男の恐怖』(原題:Horrors of Spider Island)(1960)
エクスプロイテーション/セクスプロイテーション映画で成功を収めたウルフ・C・ハートウィグ製作の西ドイツ映画
主人公はナイトクラブのマネージャーであるゲイリーとそのアシスタントのジョージアの二人(ということにしておきましよう)。
主人公二人とダンサーの女性たちは、飛行機でNYからシンガポールへ向かっていた途中で機体が墜落し、救命筏で漂流し小さな無人島にたどり着く。
意気揚々と島の探索をはじめた主人公たちだったが、キャビンで蜘蛛の巣にかかった男の死体を発見し…という低予算xSFxホラーxソフトポルノの闇鍋映画
エクスプロイテーション作品らしくホラー部分は短いうえにとってもチープで、かつ女性が生脚を見せたり全裸で浅瀬を泳いだりキャットファイトするソフトポルノシーンは過剰にある
ただいい意味でもサービス精神が旺盛で、ゲイリーとジョージアの愛、作中後半に無人島を偶然訪ねたジョーと女性ダンサーの一員グラディスの恋、女同士/男同士の友情、蜘蛛男になってしまったゲイリーの哀れを誘う最期…などのフックも豊富にあり、楽しもうと思えばちゃんと楽しめる一本です
諸悪の根源であるウランで巨大化した蜘蛛の造形が良いですね。爛々とした黒目と噛み合わせの悪い牙と筋張った脚、蜘蛛が好きな私でもゾワゾワしました
特に3本ある牙が不正咬合になってるのがかなり嫌なんですが、蜘蛛に噛まれたゲイリーまで同じような歯並びになったのは悲しくて泣いちゃった
あの牙さえなければ可愛いのに
大きな蜘蛛の巣にグリーン教授の遺体が吊られている有名(?)なシーンはちゃんと怖かったです
蜘蛛の巣がロープだとか手首しか引っかかってないとかネットでは多数突っ込まれてるけど、人の死体が空中にぶら下がってるという状況、それも人間を獲物にするほどの巨大な蜘蛛の存在を予期させる大きさの蜘蛛の巣に吊られている状況はふつうに考えて怖い
犬に蜘蛛の着ぐるみを着せる海外のドッキリ動画も怖いし、巨大な蜘蛛や虫には人間の根源的な恐怖心を煽る何かがある
蜘蛛男になったゲイリーの顔が暗闇に浮かび上がるシーンもジャンプスケアとしてふつうに怖いです
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